ファクタリングとは?メリットや仕組みを徹底解説

更新日:2020.11.18
投稿

佐藤 隆道

ファクタリングの利用を検討している人は、

  • 金融機関からの融資が受けられない
  • 急な売上増減で一時的に資金が足りない
  • 入金が遅延して資金が不足
  • 支払いサイトが長くて資金繰りが難しい

などでお悩みではありませんか?

実はこうした悩みを抱えている人にとって、ファクタリングは最高の資金調達方法!

そこで今回の記事では、なぜファクタリングが最高の資金調達と言えるのか?
ファクタリングとは一体どんな仕組みなのか?を徹底解説します。

ファクタリングの利用を検討している方は、必見です!

ファクタリングの仕組み

ファクタリングの仕組み

売掛金とは、取引先からまだ支払いをうけていない商品やサービスなどの売上金のこと。 この売掛金を受け取る権利を、売掛債権といいます。 しかし、売掛債権が、実際に資金化されるまでにかかる期間は、平均1.5ヶ月。 支払い期日が1ヶ月先に設定されていたり、支払いに手形が使われるなどして、現金化するまでなかなか時間がかかります。 一刻も早く現金を手に入れたい、という場合にはとても待っていられる時間ではありませんね。 そこで、「支払い代金を受け取る権利」である売掛債権を売って、現金を入手するのがファクタリングという方法です。 売掛債権をファクタリング会社に売って、その買取代金をもらえば、本来の入金予定日よりも早く、現金を手に入れることができます。 そして利用企業は、売掛債権を早期現金化してくれた報酬として、ファクタリング会社に手数料を支払います。

つまりファクタリングは、 「企業にとっては必要な時に資金調達ができる」
「ファクタリング会社にとっては、売掛債権の支払い期日まで待っているだけで手数料収入が得られる」
というwin-winの取引なんですね。

ファクタリングのメリット

ファクタリングのメリット

ファクタリングは、まだ入金こそされていないものの、売掛金という実際の売上をもとにした取引。 このため、金融機関からの借り入れなどの他の資金調達方法にはない5つのメリットがあります。

メリット①スピーディな現金化が可能

ファクタリングの強みは、圧倒的な資金調達スピードです。 ただでさえ、資金として使えるようになるまで数ヶ月を要する売掛金を、たった数日で現金化できるのは、ファクタリングの大きな魅力。 ネット業者の中には、申し込みから最短即日で入金可能なファクタリング会社もあります。 審査に何週間もかかるうえに、最悪の場合落ちてしまう可能性すらある銀行融資と比べても、ファクタリングは確実で頼もしい味方です。

メリット②担保・保証人不要

金融機関から借入れを行うには、保証人担保が必要となります。 しかし、そもそも担保に差し入れる不動産がない場合もありますし、保証人を立てるのも一苦労。 それに比べて、ファクタリングは、売掛債権という自社の資産を売却して資金を得る取引です。

もとから売掛金という回収リスクの低い資金をあてにしているので、担保も保証人も一切不要で、現金を調達することができます。

メリット③審査に通りやすい

ファクタリング会社がお金を回収するのは、利用会社ではなく、その売掛先からです。 このため、ファクタリングの審査対象は、利用会社の売掛先がメイン。 つまり、自社に多少の財政難があったとしても、売掛金自体の証明がきちんとできれば何の問題もありません。 このようにファクタリングは審査に通りやすいため、金融機関の審査を通過するのが難しいという企業でも安心して利用することができます。 ⇒ファクタリングの審査とは?基準や通過率を徹底解剖

メリット④不渡りの心配がない

もし売掛先が売掛金の支払いを手形でおこなっていた場合、企業には不渡りというリスクが発生します。 しかし、ファクタリングで早期に現金化してしまえば、そのような心配はいりません。 売掛債権を売却するということは、「お金を受け取る権利」と同時に、回収リスクも相手に譲渡しているということ。 つまり、万が一売掛先が売掛金を支払えなくなったとしても、利用会社がその損失を補填する必要はありません。 もちろん、ファクタリング会社もそのようなことがないよう、十分に売掛先の審査をおこなっています。 しかし、取引先の不渡り倒産のリスクを回避できるのは利用会社にとって大きなメリットといえるでしょう。

メリット⑤信用情報に影響がない

ファクタリングという手段は、売掛債権という自社資金の売却にあたるので、負債を増やすことなく資金調達が可能です。 借り入れではないので、信用情報に履歴が残ることもありません。 むしろ売掛金が圧縮されることによって、貸借対照表をスリム化できるなど、会計処理上のメリットが存在します。 一方、銀行系融資で借り入れを行うと、そのお金は会計上、負債に分類されてしまいます。 負債が膨らめば決算の赤字は免れず、株価や今後の取引にも悪影響が出てしまう可能性があります。 しかし、売掛金という自社の流動資産を活かしたファクタリングなら、その心配は一切不要です。

ファクタリングのデメリット

ファクタリングのデメリット

最短即日のスピード性や、借り入れでないという観点から様々なメリットが得られるファクタリング。 しかし、デメリットがあることも忘れてはいけません。 まず、ファクタリングの手数料は額面の10%前後と、他の資金調達方法と比べて割高です。 売掛債権を担保としてではなく、回収リスクごと買取るため、金融機関の金利よりも高い手数料率が設定されているんですね。 コスト面はやや他の方法と比べて劣るので、調達スピード審査基準などのメリットと天秤にかけて、利用を検討する必要があるでしょう。 また、ファクタリングは、日本の企業文化としてはまだそれほど浸透していません。 取引先に知られてしまうと、「売掛金に手を出すほど資金繰りが苦しいのか」と変に勘繰られ、今後の取引に悪影響を及ぼす可能性もあります。

ファクタリング利用のメリット・デメリットの詳細はこちら

ファクタリングの利用方法

ファクタリングの利用方法

それではファクタリングの取引は、実際どのように行われるのしょうか? 利用する前に、その流れについて確認しておきましょう。 ファクタリングは、以下の手順に沿って簡単に利用できます。

  1. 申し込み
  2. 電話でのヒアリング(仮審査)
  3. 本審査
  4. 契約
  5. 現金入金
  6. 売掛金支払い

STEP1:申し込み

ファクタリングは、電話Web申し込みが可能です。 web申し込みの場合は、ネット業者の公式サイトにアクセスして、申し込みフォームを送信しましょう。 申し込みフォームで必要な記入事項は、主に以下の通りです。

  • 氏名
  • メールアドレス
  • 連絡先
  • 会社名
  • 法人か個人事業主か
  • 売掛金額

申し込みフォームはあくまでも契約の前段階なので、細かいことは聞かれません。 詳しい内容は電話でのヒアリングや審査で詰めていくことになりますので、まずは話を聞いてみるつもりで申し込んでみると良いでしょう。

STEP2:電話でのヒアリング(仮審査)

利用会社と、売掛先売掛金など取引の基本的な事柄について、電話でヒアリングがおこなわれます。 web申し込みをした場合は、ファクタリング会社から折り返しの電話がかかってくるので、都合のいい時間帯をあらかじめ指定してきましょう。

STEP3:本審査

ヒアリングでの仮審査に通過すると、正式な審査にうつります。 仮審査で伝えた内容が事実であることを証明する書類を準備しましょう。 基本的に、審査に必要となる書類は以下のようなものです。

  • 決算書や確定申告書
  • 売掛先との契約書
  • 売掛先からの入金が確認できる通帳

自社の業績が分かる書類は、売掛金の使い込みリスクを調べるために使われます。 さらに、納品書請求書など、売掛金がきちんと支払われることが分かる証明書類が求められます。 審査に要する日数はファクタリング会社によって異なりますが、平均即日〜3営業日前後です。

STEP4:契約

審査が終わると、改めて手数料率支払い日時など確定した契約条件が言い渡されます。 その条件が合意できるものであれば、ファクタリング会社が用意した契約書に目を通して、署名・捺印しましょう。

STEP5:現金入金

所定日に、利用会社の指定口座に、手数料分を差し引いた売掛金がファクタリング会社から入金されます。

STEP6:売掛金支払い

売掛債権の本来の支払い期日になると、売掛金がファクタリング会社に入金されます。 売掛金の入金方法は取引の種類によって、売掛先が直接ファクタリング会社に振り込む2社間取引と、利用会社が振り込む3社間取引とに分かれます。

ファクタリングの種類

ファクタリングの種類

ファクタリングは、一時的に資金繰りが苦しい時だけでなく、新規事業の運転資金事業拡大など企業の明るい未来を切り拓くためにも利用可能! ビジネスの幅をより広げる可能性を持つファクタリングにはいくつかの種類があり、場面や自社の状況に応じて使い分けることができます。

2社間ファクタリング

利用企業ファクタリング会社の2社間で取引する方法です。 売掛先にファクタリングを知られたくないという場合に有効で、日本で最もメジャーなファクタリング方法といえます。 利用企業が自社に入金された売掛金を、あとからファクタリング会社に移し変えて返済します。 つまり売掛先にとっては支払先に変更がないので、ファクタリングしたことがバレません。 このように二社間取引では、取引先に知られずにファクタリング会社と自社の二者間のみで取引が可能です。 ただし、ファクタリング会社からすると、利用会社が入金された売掛金を使いこんでしまうなど、回収リスクも高いという弱点があります。 このため、二社間取引の手数料は売掛債権の10〜30%と高めに設定されています。

3社間ファクタリング

ファクタリング会社利用会社、そして売掛先の3社間で取引する方法です。 こちらは売掛先の承諾が必要になるので、ファクタリングの利用は知られてしまうことになります。 二社間取引との違いは、売掛金の支払い先が、利用会社からファクタリング会社に変更となることです。 ファクタリング会社にとっては、売掛先から直接お金を支払ってもらえるので、回収リスクを軽減できるというメリットがあります。 そのため手数料が1%〜5%前後と安くなるのが特徴です。 ただし日本では、ファクタリングの文化がまだそれほど浸透していません。

取引先によっては良くない心象を与えてしまう恐れもあるので、慎重に利用を検討しましょう。
2社間・3社間取引のファクタリングの違いの詳細はこちら

診療報酬ファクタリング

病院の窓口で受診者が支払う医療費は、その年齢によって1〜3割。 残りの金額は、社会保険国民健康保険が負担し、約2ヶ月後に医療機関に支払われます。 このように、医療現場で常に発生する入金のタイムラグを埋めるために、診療報酬介護報酬調剤報酬などを対象とするファクタリングをまとめて医療ファクタリングと呼びます。 売掛先が健康保険組合などと回収リスクが低いため、0.25%〜と非常に低い手数料で利用できるのが特徴です。

保証ファクタリング

ファクタリングでは、万が一売掛先からお金が支払われなかった場合でも、利用企業にその損失を補填する義務はありません。 このように、ファクタリングには売掛先からの回収リスクをヘッジする保証機能もあります。 この機能に特化しているのが、保証ファクタリングです。 事前に、売掛金に応じた保証限度額を決めて契約。 万一売掛先から売掛債権が回収できなかった場合、その損失額が補填されるという、保険のような役割を果たします。

一括ファクタリング

一括ファクタリングとは、大手メーカーゼネコンに増えているファクタリングです。 元請会社が、100%出資の子会社を作って契約。 そのファクタリング会社を通じて、下請業者に代金を支払います。 元請け会社には、手形発行や送金のコストを削減できるというメリットが発生。 そして下請会社にとっても、今までは最大90日かかっていた支払いが30日程度に短縮され、しかも現金振込になるというメリットがあります。

個人事業主のファクタリング

資金調達面において、法人と比べて何かと不利になることが多い個人事業主。 危機的状況に限って、「個人事業主は不安定だから」という理由だけで銀行融資を断られるなど、理不尽な扱いをされることも少なくありません。 しかし、ファクタリングの審査の基準は売掛先となりますので、一定の要件を満たしていれば個人事業主でもきちんと対応してくれます。 特に、個人事業主に特化しているファクタリング会社であれば、柔軟な審査基準で前向きに検討してくれます。 ⇒個人事業主が利用するファクタリングについて詳しくはこちら

給料ファクタリング

ファクタリングは、法人や個人事業主向けのサービス。 しかし、そこから派生した給料ファクタリングという個人向けのサービスが、今問題になっています。 給料ファクタリングは文字通り、売掛債権のかわりに給料債権を買取対象とするファクタリング。 しかし給料債権は、「賃金は労働者に直接支払わなければならない」と労働基準法で定められているため、その違法性が指摘されています。 給料を前借りできるので、金融機関からお金を借りられないという人にとっては便利ですが、自由に売買できる売掛債権と違って、法的にはグレーゾーンな取引といえるでしょう。 ⇒給料ファクタリングとは?仕組みをもっと詳しく解説

ファクタリング会社の選び方

ファクタリング会社の選び方

現在、ファクタリングを直接取り締まる法律は日本には存在しません。 このため、ファクタリングを成功させるには自社の状況に適した業者を選択する必要があります。 まず、取引先に知られたくないなら2社間ファクタリング手数料を少しでも安く抑えたいなら、3社間ファクタリングがおすすめです。 あとは、自社の業界や業態に合った、専門性の高い業者を選ぶことも大切。 介護業界なら医療ファクタリング、個人事業主なら個人事業主OKのファクタリング会社など、自社のニーズに特化した業者を選ぶと好条件で取引できるでしょう。

そのほか、面談なしのファクタリング会社なら、全国どこからでも利用OK、時間や手間なく利用できます。 反対に、面接ありのファクタリング会社だと、売掛先だけでなく経営者の人柄なども審査に加味してくれるでしょう。 即効性を優先したいのなら、面接なしのファクタリングがスピーディですが、安全かつ手数料の交渉余地があるのは、面接ありのファクタリング会社です。

おすすめのファクタリング会社を紹介

比較DXでは、様々なファクタリング会社を繰り返し利用することで、各社の手数料入金スピードを検証! その中でも、他の利用者の口コミと照らし合わせながら作成した、 おすすめ業者ランキングを紹介します。

ビートレーディング

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取引先にファクタリングがバレたくないなら、2社間取引に強みのあるビートレーディングがおすすめ!平日午前9時半〜午後7時の間なら、申し込み後即日入金OK!コストが高くなりがちな2社間取引でも、良心的な手数料でスピード入金してくれます。

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アクセルファクター

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アクセルファクターの審査通過率は、なんと93%!審査基準が柔軟で、法人・個人事業主分け隔てなく利用可能です。ファクタリング業者にありがちな、100万円〜申し込みOKなどの金額制限もないので、少額の資金調達にもおすすめです。

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ウィット

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とにかく急ぎの現金調達には、ハイスピードのウィットがおすすめ。非対面式なので、電話連絡1本で手続きが完了。最短2時間での即日入金が可能なのは、業界内でもウィットだけです!

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ファクタリングの法的根拠は?

ファクタリングの法的根拠は?

日本人にとって、ファクタリングはあまり聞き覚えのない資金調達方法。 そんなに便利で合法な方法なら、とっくにもっと浸透しているのでは?と、ファクタリングの違法性を疑う人もいるでしょう。 しかし、売掛金の売却は民法によって正式に認められているので安心してください。 民法第466条では債権の譲渡性について、

「債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。」

としており、原則として債権は売買可能であると定義。 さらに467条約では、

「指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない」
とあります。

このように、売掛先への通知または同意が必要なのは、二重譲渡された場合、第三者に対してその権利を主張するときや、ファクタリング会社が債権を売掛先に直接請求する時のみとなっています。

ファクタリングの歴史と現在

ファクタリングの歴史と現在

それでは、合法かつ便利なファクタリングが資金調達方法として今まで浸透しなかったのはなぜなのでしょうか? それは、ファクタリングの発祥地と、日本の歴史的背景に原因があります。

欧米におけるファクタリングの歴史

ファクタリングの発祥地は、1900年頃のアメリカ。 当時、アメリカの高度経済成長を根強く支えた金融取引として誕生しました。 当時の企業がどんどん事業を回転させることができたのは、ファクタリングで支払いサイクルを前倒しできたおかげ。 そしてそのような各企業の急成長が、アメリカ経済全体の発展へと繋がったのです。 こういった恩恵を受けたこともあり、アメリカや欧米では今でもなお、ファクタリングは一般的な資金調達方法として君臨し続けています。

日本におけるファクタリングの歴史

日本にファクタリングの文化が流入してきたのは1970年代です。 しかし、その頃の日本ではもう、「資金調達方法といえば銀行融資」という通念が形成済み。 くわえて、手形割引という類似したサービスをすでに銀行が提供していたため、ファクタリングが深く浸透するには至りませんでした。

手形割引とファクタリングの違いを解説

しかし、手形割引の利用は1991年のバブル崩壊を境に、どんどん減少。 それとともに、手形割引にはないファクタリングのメリットが注目されるようになり、今、徐々にその価値が見直され始めているところです。

ファクタリングの歴史について詳細はこちら

現代日本におけるファクタリングの現状

現代日本においてファクタリングは、資金調達の幅を広げる手段として、国から推進されています。

経済産業省がファクタリングを促進

経済産業省は、中小企業における資金調達の課題というレポートで、中小企業が不動産担保融資に頼りすぎていると指摘。 「日本のファクタリング会社利用率は欧米に比べて低い。」とし、売掛金をはじめとする、流動資産による資金調達の活性化を訴えています。 実際、中小企業庁では、売掛債権を担保として金融機関から融資を受けるとき、その90%を保証する売掛債権担保融資保証制度を導入。 そのほかにも、契約書に債権譲渡を禁止する条項を入れないよう勧告するなど、資金調達の幅を広げるべく、積極的にファクタリングを促進しています。

ファクタリングの歴史と現状についてもっと掘り下げる

建設土木業の資金繰り支援策としても活躍

ファクタリングは、莫大なお金が一度に動き、キャッシュフローの管理が難しい建設土木業でも注目されています。 建設土木業の工事期間は少なくとも数か月、長ければ数年。 売掛金の入金もそのぶん時間がかるため、元請企業が倒産してしまうと、下請の企業も倒産に追い込まれてしまいます。 こういった連鎖倒産リスクを防ぐために、国土交通省下請け業者の資金繰り支援策を考案。
下請債権保全支援事業として、ファクタリングの仕組みを採用しました。 具体的には、下請け企業がファクタリング会社に支払う保証料を援助し、元請が倒産しても売掛金が支払われるような体制づくりに努めています。

ファクタリングは闇金?過去に逮捕された違法業者

ファクタリングは闇金?過去に逮捕された違法業者

政府が積極的に推進していても、世の中にはファクタリングに対してネガティヴなイメージを持っている人もいます。 なぜなら2017年1月25日ファクタリング業者が闇金融として摘発された事件があったからです。

逮捕されたのは、東洋商事というファクタリング会社の代表者8人。 罪状は貸金業法違反で、売掛金を担保として、運送会社経営の男性に現金50万円を貸付け、法外な金利で融資を行なっていました。 今までの貸付総額は3億円を超え、実に1億円以上の利益を得ていた疑いです。 この報道だけを見ると、いかにもファクタリング=闇金融という風に見えますが、実際にはそうではありません。 この事件はあくまでも、ファクタリングを装った闇金融が逮捕された事件なのです。

本来、ファクタリングは貸金業ではない

基本的にファクタリングには、貸金業法が適用されません。 ファクタリング会社は、利用企業にお金を貸しているのでなく、売掛債権の買取代金として現金を渡しているからです。 しかし、売掛債権を担保とする融資は、貸金業と見なされ、事業登録年利20%までの利息制限などが適用されます。 両者の違いはどこにあるのかというと、売掛先から売掛金が支払われなかった場合の補償義務償還請求権にあります。

売掛債権担保融資では、売掛金が支払われなかった場合、企業は損失を補填しなければなりません。 一方、ファクタリングは回収リスクごと売掛債権を買い取っているので、利用企業に補償義務はないのです。 つまり、債権取引と貸金業の違いは、回収リスクを負うか負わないかに、あるといえます。

ノンリコース型のファクタリングは貸金業

一般的なファクタリングは、償還請求権なし。 いわゆるノンリコース型と呼ばれる債権取引で、ファクタリング会社側は回収リスクを負うので、審査結果に応じた手数料を設定、提案できます。 一方で、償還請求権のあるウィズリコース型というファクタリングもあります。 しかしこれは実質、売掛債権を担保とする融資ですので、カテゴライズとしては貸金業。 貸金業法の定めにしたがって、貸金業登録と年利20%以下の手数料設定が求められます。

逮捕された業者は、ファクタリングを装った闇金融

大阪府警に逮捕された東洋商事というファクタリング会社が提供していたのは、ウィズリコース型のファクタリングでした。 回収リスクがないにも関わらず、法外な手数料を徴収していたために貸金業および出資法違反として逮捕。 ファクタリングと売掛債権担保融資のいいとこどりをした違法業者=闇金融として逮捕されたんですね。 さらに東洋商事は、利用者が返済不能の場合に、利息分だけを先に支払わせるジャンプという返済方法を採用していました。 これもファクタリングや正規の金融機関にはない、闇金融がよく使う手口を利用していたことも、違法業者として摘発される一因となったようです。

業界別のファクタリング事例

業界別のファクタリング事例

しかし、広い目で世の中を見てみれば、闇金融まがいの取引をしているファクタリング会社はごくごく一部! 合法経営のファクタリング会社は、以下の様々な業界で幅広く利用されています。

  • ゼネコン・建設業界
  • 人材派遣業
  • アパレル業界
  • 運送業
  • 貿易業
  • 介護業
  • 不動産経営
  • ネット通販

特に、1度に大金が動く建設業界や、先払い、一時的に出費がかさむアパレル・人材派遣業は、ファクタリングが頻繁に利用される業界の一つです。

ゼネコン・建設業界

ゼネコン・建設業界

工事を行うゼネコン・建設業界では、リース料や外注費の前払いなど、案件一つで大金が動くのが特徴です。 その金額の大きさゆえに手形での支払いが一般的となっている他、作業が天候に左右されるなど、他の業界よりも資金繰りが難しいため、頻繁にファクタリングが利用されています。 特に中小企業の間では、工事自体はきちんとこなせていても、キャッシュフローがまわらないというケースは珍しくありません。 その結果、せっかく大きな案件がまわってきてもその費用が捻出できず、事業拡大のチャンスを泣く泣く見逃してしまうこともあります。 このような事態を避けるために、ファクタリングで用意した資金を事業拡大受注案件の着工にあてて、うまく現場をまわしている企業が増えています。

建設・ゼネコン業界のファクタリングの詳細はこちら

人材派遣業

人材派遣業

建設業に次いでファクタリング利用が多いのは、人材派遣業です。 派遣社員に給料の先払いをしなければならないうえに、売掛先からの入金は基本的に数ヶ月後。 入金サイクルによっては、売り上げがあっても支払いが追いつかないという常に資金繰りがシビアな業種なので、その間をうまくとりもつために、ファクタリングが利用されています。

人材派遣業のファクタリングの詳細はこちら

アパレル業界

アパレル業界

仕入れから販売までを一括管理するアパレル業では、売上をあげるまで長い時間がかかります。 また、季節によって必要な資金が大きく変動するのも特徴です。 コートやブーツなど原価が高いものを販売する冬季はどうしてもより多くの資金が必要となるので、必然的に資金繰りが苦しくなる時期があります。 さらにアパレル業界は、流行などによって商品の入れ替わりが激しいため、スピード感が命ともいわれている業界。 このため、大量の在庫を抱えた状態でも、迅速に対応できるファクタリングは、アパレル業の強い味方となっています。

アパレル業界のファクタリングの詳細はこちら

運送業

運送業に使うトラック

運送業では、トラックなど大型車両の初期投資に莫大な資金がかかります。 その後も、燃料や整備点検などの維持費や、安全面に配慮した設備投資・環境対策装置など、運送業が負担するコストは大きいです。 それにくわえ、交通事故や車両の故障などの緊急事態にそなえて多額のキャッシュが必要。 このため運送業では、売掛債権運送料債権のファクタリングが行われています。

運送業界のファクタリングの詳細はこちら

貿易業

貿易業のファクタリング

海外企業を相手にする貿易業は、国内取引と比べて代金回収のリスクが大きい業界です。 こうしたリスクヘッジの手段として、銀行が発行する貿易信用状(L/C)が長い間利用されてきました。 しかし、近年、L/Cにかかる膨大な手間時間を削減する画期的な方法として、ファクタリングの価値が見直され始めています。

貿易業界のファクタリングの詳細はこちら

介護業

介護業のファクタリング活用事例

高齢者の割合が年々増加している日本社会にとって、なくてはならない介護業界。 しかし、その売上のほとんどをしめる国からの介護報酬が支払われるのは、基本的に約2ヶ月後となっています。 非常に厳しい入金サイトでやりくりしなければならない介護業界を、ファクタリングは資金面からバックアップしています。

介護業界のファクタリングの詳細はこちら

不動産経営

不動産経営のファクタリング活用事例

先払いを原則とする商売の中でも、土地や建造物などを取り扱うため、特に先行投資金額が大きいのが不動産経営。 一度の取引で大金が動くので、言い換えればそのぶん資金ショートを起こしやすいといえるでしょう。 また、家賃物件使用料など安定した売掛債権はファクタリング業者にも好まれやすいので、他業種よりも敷居が低く、比較的安い手数料で利用できるのが特徴です。

不動産業界のファクタリングの詳細はこちら

ネット通販

ネット通販業界におけるファクタリングの事例とは?

インターネットが発達した現代、誰もが一度は利用したことがあるであろうネット通販業。 家賃や土地代などがかからないぶん、低い原価で高品質が実現できるのが魅力ですが、その仕組み上、売上から実際の入金まで常にタイムラグが発生します。 特に、広告宣伝費や仕入れの費用がかさむ創業時は、その運転資金としてファクタリングがよく利用されています。

ネット通販業界のファクタリングの詳細はこちら

ファクタリングの注意点

ファクタリングの注意点

ファクタリング会社が買い取ってくれる売掛金には、条件があります。 確実に回収できる売掛金と判断してもらえなければ、ファクタリング会社に債権を買い取ってもらえないので、注意が必要です。 また、ファクタリングの利用を検討しているときは、資金がショート寸前など焦っていることがほとんどだと思います。 まだまだ規制も少なく、参入障壁も低いファクタリング業界には、そんな経営者の弱みにつけこんでお金を搾り取ろうとしてくる悪徳業者もいるので、業者選びは慎重に行いましょう。

ファクタリングの会計処理

ファクタリングの会計処理

中小企業や個人事業主の場合気になるのが、ファクタリングを利用した際の会計処理。 区分や計上を間違えて、後から税理士に指摘されないようここで確認しておきましょう。 例えば、100万円の売掛金を、手数料10万円でファクタリング。 90万円を早期現金化したとすると、計上は以下の通りとなります。

借方科目金額貸方科目金額
普通預金90万円売掛金100万円
売掛債権売却損10万円

ファクタリングの契約と入金が同時の時は、上記でOK。 あとから入金される場合は、売掛金を未収金と計上すれば大丈夫です。 また、ファクタリングの手数料の区分は、営業外費用(非課税)となります。 売掛債権売却損は、雑損失として計上しても問題ありません。

ファクタリングの会計処理について詳しくはコチラ

他の資金調達方法との比較

他の資金調達方法との比較

ファクタリングは、債権の譲渡によって現金を得るという方法なので、他の資金調達方法とは様々な違いが出てきます。 具体的には、担保や保証人が不要、不渡りリスクがない、信用情報に影響しないなどの恩恵を受けることが可能。 しかし、そのぶん手数料が高いということや、審査対象が売掛先になるなど、その仕組みと違いをよく知っておかないと、後々後悔することにもなりかねません。 メリット・デメリット、どんな場面に有効なのかなど、借り入れではない分その特性を十分理解しておきましょう。

ファクタリングとビジネスローンの違い

まとめ

ファクタリングで必要資金を調達しよう

ファクタリングは、資金繰りに苦しい企業に手を差し伸べる救世主です。 借り入れではなく、売掛債権を売却して資金を得る方法なので、負債を増やすことなくスピーディに現金を調達することができます。 その一方で、手数料が高いというコスト面の弱点もあるため、長期的に利用するというよりは、必要に応じて活用していくのが賢明。 返済の目処が立たないまま一時しのぎで利用すると、かえって自分の首をしめてしまうことにもなりかねないので、慎重な利用検討をおすすめします。